マーケティングの第一歩はKPIから
マンガでわかるWebマーケティング 改訂版 ―Webマーケッター瞳の挑戦! ―
- 作者: 村上佳代,ソウ,星井博文
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2017/02/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マンガでわかる Webマーケティング改訂版 Webマーケッター瞳の挑戦!
▼本書の概要
Webマーケティングって何?
デジタルマーケティングって何?
という悩みを、漫画でわかりやすく解説した良書。
インターネットマーケティング会社に勤めるコンサルタント「瞳」が、
クライアント(住宅メーカー)のキャンペーンを成功させるために奮闘という話で、
Webマーケティングの全貌がわかり易く紹介されている。
▼この本を呼んだきっかけ
私は現在ガッツリ「マーケ職」という訳ではなく、企業のマーケ担当に企画提案を
行っているので、浅くひろーい、触り程度の知識はあったのですが、改めて体系的にWebマーケティングを学ぼう!と思い購入しました。
▼こんな人にお薦め!
Webマーケの全体像について、広く書かれているので、特定の領域を深く極めたい人よりも、まずは「Webマーケってどんなもの?」という点を学びたい人の入門書として
おすすめです!
自分はECやデジタルの担当じゃないし、別に興味ないや、という人も多いかもしれませんが、
オムニチャネル・コマース(「最終的な購買経路がネット経由か、リアル店
舗かに関わらず商品やサービスを、”インターネット上の情報”を見た上で購入すること」)市場は2023年までに、72兆円に拡大する見込み
と野村総合研究所が発表しています。
小売業の流通総額は平成29年で約142兆5000億円。
ということは、2023年には、小売の流通額の約半分は、商品やサービスが購入される前に、インターネット上でなんらかの情報に触れられている、ということ。
Webマーケが今後必須なのは言うまでもないですね。
▼本書の構成
1.デジタルマーケティングに使われる指標(PV,CVR,CPA等)
2.KPIの策定
3.アクセス解析(GA)
4.企業の事例紹介
5.トラブル事例
6.データ活用マーケティング(DMP,MA,ビッグデータ活用)
▼ラーニング
「PVだけでいいんですか?」の見出しにどきっ。
PV単価や、CPC(Cost per Click =1クリックとるのに、かかるコスト)。
勿論これが低く取れるに越したことはないんだけど、正直無駄打ち(クリックしたら
ポイントがもらえるサイトやメール)も多々あるし、クライアントからしたら
わかりやすい指標なのは間違いないんだけど・・・
CPC●円だったから、この施策は◎でしたね!って、
まじ???・・・いやいやいやいや!って。
全然、売れてないじゃん!速攻離脱して、全くページ見られてないじゃん!
って、私の実体験で、本当に良くあったんですよね。。。泣
主人公の瞳も、「PV数をKPIにしてほしい!」というクライアントの意向に沿って
施策を実施したけど、結果CVRにつながらず失敗。。
というあるあるな失敗談から、KPI策定の大事さやポイントが書かれています。
「マーケティングの第一歩はKPIから」と至極当たり前のことが書かれているんだけど、
実際の業務(特に継続案件)ではKPI設定が適当になることもあるし
しっかりしたKPIがなくて、効果検証も出来ず、結果満足いただけず、というか
「そもそもこのこの施策ってよかったの?悪かったの?」という判断ができなくなってしまうこともあります。。。(反省)
この本を読んで、改めて、KPI策定の大切さ、難しさ(商材や業種によっても、何をKPIとするかは異なる)を実感できました。
▼ラーニング②
もはや聞きすぎてちょっと古いかんじもするけど、DMPや、MAや、One to One マーケティング。
難しいことをいってるように聞こえるけど、要はお客さん一人ひとりに合わせた接客をして顧客満足度(ロイヤリティ)をあげていこうということ。
マーケティング用語とかマーケターって、簡単なことを小難しく話すので、ぶっちゃけあまり好きじゃないwんですが
たとえばスナックを経営してたとして、「あのお客さん、前は月に1回きてくれてたけど、最近きてないから連絡してみよう」とか、「○○さんは、12月が誕生日だから、お誕生日祝いメールを送ろう」とか、実際はすごくシンプルなことなのかな、と思うわけです。
この本の中でも、主人公の瞳が、モデルハウスを初めて予約したお客様と、2回以上予約したことのあるお客様で、メールの文章を変えて送ったりと、シンプルな事例で解説されていて、私みたいにマーケティング用語にアレルギーのある人にでも、すっと入ってきやすい内容だと思います。笑
ただ、実際の現場では、部署がそれぞれ縦割りになっていて、会社横断でのDMPを持つことは難しかったり、そもそも全く違うツールを使って情報を蓄積していたから、いまさら統合が難しいとか、個人情報の問題もあったりと、なかなかこういった構想を実現できていない企業が多いのが現状だと思うなぁ。。。
▼まとめ
かなりざっくり書きましたが、個人的には今の自分の仕事にも通ずる部分が多く
(仕事に応用する、ということではなく、あくまで現状を再認識するという意味合いで)非常によい本でした!!